何度もミスなどを繰り返す仕事ができない部下に指導するたびにイライラした経験はありますか?
「何をしてもダメだ…」と見切りを付けたくなることもあるかもしれませんが、まだ見切りをつけるには早いかもしれません。
仕事ができない部下を変えるためには本人だけでなく、上司や会社の体制を変えていくことで良い兆しが見えてくるかもしれません。
部下の成長に悩んでいるという方は是非この記事に目を通してみて、一度考えてみてから判断してみてはいかがでしょうか?
まだ待って!見切りをつける前に判断するべきこと

仕事ができない部下に対して、「もうダメだ…」と見切りをつける前にまず一度確認するべきことがあります。
早い段階で見切りをつける判断をしてしまうと、実はこれから成長の伸びしろがある部下の芽を摘んでしまうことになるかもしれません。
人それぞれ成長過程が違うからこそ、部下の性格や仕事に対する姿勢を冷静に見てみませんか?
経験値がまだ浅い
新入社員はもちろんのこと、まだ数年の経験しかない部下となれば、まだまだ経験値が浅いからこそ仕事ができない場面があっても仕方がないことです。
性格や仕事の飲み込みのペースは人それぞれ違いがあるからこそ、時間をかけて丁寧に指導をして、本人がもっと深い理解ができるように経験をさせなければいけません。
まだこの時点で仕事ができないからと見切りをつけるのは、早すぎる決断だと思います。
また、仕事ができない部下の同期や後輩が仕事ができたとしても、比較し過ぎることは禁物です。
失敗しても向上心が見られる
ミスを何度か繰り返してしまっても、向上心を持って頑張ろうとしている姿勢が向けられている場合はまだ見切りをつけるべきではないでしょう。
確かに同じようなミスを繰り返すことや教えたことを何度も聞き返してくるとイライラしてしまうこともあるかもしれませんが、本人なりに「次こそは失敗せずに頑張りたい」と言う気持ちを持っていることでしょう。
やる気がない、ミスをまったく気にしないというタイプでない限りは、根気よく成長していく姿を見届けてはいかがでしょうか?
慎重で成長に時間がかかるだけ
目立ったミスがなくても、仕事に時間がかかる完璧主義なタイプや成長過程が遅いタイプもいますよね。
性格的に慎重で丁寧な部下である場合、あなたにとっては仕事が遅くて困ることもあるかもしれません。
ただ、ミスなくやろうとする姿勢は見切りをつけるのではなく、評価対象として見てあげませんか?
丁寧で慎重さがあることは、細かなところに目が向けられるからこそ、今後部下の性格が何かに生かされることもあります。
どうしても時間がかかり過ぎるのであれば、工程の段取りに余裕を持たせることや締め切り期日に間に合うようにサポートする体制を作ることも必要です。
能動的に動いている
仕事の成果がまだまだでも、能動的に自分で考えて行動できるタイプの部下は、今後の成長が見込める価値が十分あると言えます。
自分の意志で行動するからこそ、判断が間違っていることや経験値が足りずに失敗することも多々見られるかもしれませんが、自発的に行動して挑戦する姿は評価し、足りない部分を周りがサポートすることで今よりももっと飛躍することでしょう。
ミスが多いことや成長が見られないと、「もう任せられない」「チームの足を引っ張る」「指導する時間が無駄だ」と考えがちになってしまいますが、部下の性格や仕事に対する姿勢をもう少し視野を広げてみることも大切です。
もう少し成長をした時に、今の判断が大きく左右されることになるでしょう。
仕事ができない部下にしているのは上司の場合も?

仕事ができないと部下のことばかりに焦点を当ててしまいがちですが、仕事ができない部下にしてしまっているのは周りの影響ってことはないですか?
指導する立場である上司や会社の環境においても、一度見直してみる必要はないでしょうか?
指示が部下にとって分かりにくい
仕事の指示をしている上司の指示内容が部下にとって抽象的で分かりにくいという場合はないでしょうか?
「これまとめておいて」「早めに提出して欲しい」と言われても、上司が何を求めているのか意図が伝わっていないのです。
部下に指示や指導をする時は、具体的な内容や期限などを伝えることが重要です。
そして、任せたままにするのではなく、都度進捗状況の確認も行わなければなりません。
それを怠っているのに部下を仕事ができないと決めつけてしまうのは上司としての責任を果たしていないことになります。
相談しにくい環境
従業員が忙しくピリピリした空気感、相談しても否定的な発言が多い、従業員同士のコミュニケーションがあまりないなど部下にとって相談しにくい環境になっているかもしれません。
積極的にコミュニケーションを取り、進捗状況を確認することや部下の意見や価値観を否定せずに歩み寄る姿勢を向けることも大切です。
上司の振る舞いなどが会社全体の空気感を左右することもあるからこそ、今一度見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか?
教育体制が整っていない
部下が成長しないのも、マニュアルが整っていない、育成方針が共有されていないなどが原因の場合もあります。
上司によって発言や指導のバラつきがあると、部下の混乱を招いてしまうため、成長スピードに影響を及ぼします。
だからこそ教育においての仕組みを会社全体で整えて、部下を育成する基盤をしっかりと作ることが必要となります。
仕事ができない人物像にしている
部下に対して「仕事ができない人」と決めつけてしまっていませんか?
仕事が遅い、ミスがあると「またかよ…」「なんでできないの?」と冷たい態度を取ってしまうことやキツイ指導をすることで部下も委縮して本来の力を発揮できなくなることもあります。
上司の価値観の押し付けや仕事ができないという先入観を強く持ちすぎると、部下に仕事に対する姿勢や成果に正しい評価をすることができなくなります。
期待し過ぎている
部下に対して期待し過ぎていると、その期待通りにいかないことで仕事ができないと判断していませんか?
身勝手に理想を求めることや多くの要望をすることで、部下にとっては強いプレッシャーを与えるだけでなく、経験値が見合わず結果を出すことができないことがあります。
期待をすることが悪いという訳ではありませんが、あなたの理想ばかりではなく、部下の仕事ぶりやスキルに合わせてみるといいでしょう。
仕事ができない部下というレッテルを貼ってしまうのではなく、会社全体の教育体制や指導する上司の接し方がどうなのか?というところも考えてみましょう。
部下の能力を引き出すことも会社や上司の責任でもあるからこそ、部下にばかり求めずに改善するべきところを徹底してみるといいでしょう。
仕事ができない部下に見切りをつける前に試してみること

仕事ができない部下の成長を促すためにいくつかのことを試してみる必要もあります。
見切りをつける前に一度これらのことを試してみると徐々に成長の兆しが見えてくるかもしれません。
簡単な仕事を割り振る
まずは簡単な仕事を割り振り、成功体験を味わわせてみることが大切です。
何度か成功体験をすることで部下の自信となり、徐々にスキルも上がっていくはずです。
仕事を達成した時に部下のモチベーションを上げる声掛けも大切です。
もし失敗したとしても、それまでの努力に対する労いや過去にできなかったことができたことを伝えながらフィードバックすることも意識してみて下さい。
指導係をつける
教育システムなどが整っていない場合は、指導係となる上司をつけてあげると部下にとっても安心感が生まれます。
誰か一人でもサポートできる人がいることで、相談しやすい環境や上司によって違う意見による混乱が避けられるからこそ、会社内で決めてみるといいでしょう。
指導係につける上司も部下の性格と合っているタイプや説明が丁寧なタイプが良いでしょう。
原因や問題点の改善について考えてもらう
仕事ができない原因や問題点について部下自身に考えてもらうことやそのための改善策や目標を立ててもらうことも大切です。
周りからの指導やフォローも大切ですが、それだけでは自分で自発的に考えて行動することができなくなってしまうからこそ、部下自身が変わるようになるために必要なこととなります。
本人の意見を聞き、まだ必要なアドバイスがあれば部下の意見や価値観を押し付けすぎない程度に、フォローしてあげるくらいにしてあげるといいでしょう。
相談しやすい環境作り・定期的な面談
部下が上司に相談しやすい環境作りや定期的な面談をすることも良いでしょう。
会社全体の雰囲気を変えるために今よりもコミュニケーションを取るようにすることが大切です。
些細なことでも話しやすい環境になることで、意思疎通がしやすくなることや状況把握がしやすくなるため、部下にとっても上司にとっても良い状態になるでしょう。
毎日の挨拶や軽くプライベートな話などコミュニケーションを取ってみるなどしてみるといいでしょう。
見切りをつける前にまずは、部下の能力を見出すためには会社や上司の仕事の振り方や接し方を変えてみて、成長する過程を見届けてみると良いでしょう。
部下にとってもその変化が仕事がしやすい環境や理解を深めることができれば、仕事に対する考え方や行動に変化が出て本来の力を発揮できることで楽しさややりがいを感じられるかもしれません。
仕事ができない部下に見切りをつけた後の対応

もしどんな対策をとっても、部下の成長が見られない、同じミスなどを繰り返し続けてしまう場合は、業績や社員のストレスにも繋がってしまいます。
見切りをつけるにしても、さらに次の対策を考える必要があるためこれからどうして行くべきかこのようなことを検討してみましょう。
業務内容の制限や役割を見直す
丁寧な指導や対策を取っても、変わらず何度も同じミスを繰り返すようであれば、業務内容の制限や役割を見直してみましょう。
部署を変えることも選択肢のひとつですが、他の部署に異動させたとしてもそこで問題が起きる可能性も考えられます。
見切りをつけて異動や退職させることは、代わりの人材を採用するためにコストや従業員への負担が増えてしまうからこそ、まずは配置を変えずチームから外したり、業務内容をより無難なものに割り振ってみましょう。
部下のモチベーションが下がってしまわないように、仕事の成果に応じてまた責任ある仕事を振ることを考えていることなど、しっかりと説明をした上で理解を求めることも大切です。
配置転換をする
仕事ができない部下でも得意分野などもあるからこそ、他の部署やチーム替えなどの配置換えをすることが成長に繋がる可能性もあります。
上司や人事とも適正性があるかしっかりと検討し、本人と面談をした上で決定しましょう。
他の部署やチームに行くことで、本来の能力を発揮できれば、本人にとっても周りの従業員にとってもメリットになるからこそ前向きに捉えてみることも必要です。
異動後の部下へのフォロー
業務内容の変更や配置換えをした後に部下をそのままにしておくのではなく、その後のフォローに回ることも大切なポイントです。
仕事ができないと見切りをつけられて放置されてしまえば、本人にとってはきっと不満や落ち込みを感じることもあるかもしれませんが、状況が変わっても上司が気にかけているという気持ちが伝わるだけでも存在意義を感じられるはずです。
ちょっとしたフォローでも、相談事などもしやすい信頼関係が生まれると良いですよね。
同じことを繰り返さない為に環境を整える
部下の業務内容の変更や配置換えをしたらそれで終わりというわけではありません。
また今後新しい人材が入ってくるからこそ、同じようなことが繰り返されないように教育システムなど職場の環境を整えるようにしましょう。
部下が育たなかった原因は本人だけの問題ではないからこそ、部署や会社全体で改善するために話し合いをしましょう。
もし仮に、異動した部下が戻ってきた時にも職場が変わっていることが分かれば、以前よりも働きやすい環境になっていることで会社に対する信頼度も上がるはずです。
退職勧告
業績に関わるような大きなミスを繰り返す場合や反省や改善する態度が全くないひどい状態の場合は、退職して欲しいと考えるかと思います。
しかし、法律上、企業側からの解雇は相応な理由がなければできません。
部下に退職勧告をしてみて、応じる場合は「会社都合退職」として退職金などの退職条件の交渉をしてみるといいでしょう。
もちろん強制力はないからこそ、拒否する場合はハラスメント問題などに繋がらないように十分注意し、今後の対策なども考えて双方が納得できるような話し合いをしてみましょう。
仕事ができない部下に見切りをつけた時は、双方が納得できることを考えた上でその後の対応を考えなければいけません。
業績や他の従業員への影響、ハラスメント問題などがあるからこそ、慎重な対策をすることが重要です。
もちろん、これらのことがあることで、部下が気持ちや仕事に対する姿勢を今一度考え直して改善をする努力の姿勢を向けることがあるからこそ、見切りをつけたとしても完全に見放すということはせずにその努力を見届けることも忘れないようにして下さい。
まとめ
ミスが多い、成長が全く感じられないといった仕事ができない部下について悩む上司も多くいるかと思います。
仕事ができないからとすぐに見切りをつけてしまう方もいるかもしれませんが、本人だけでなく、会社や上司の指導の仕方などにも問題がある場合があるからこそ、今一度冷静に考える必要があります。
この記事を読み終えてみて、「〇〇を改善するべきかもしれない」「こうしたら部下が変わるかもしれない」ということが少しでも見つけられた場合はすぐに対処してみましょう。
それでも改善が見られない場合は見切りをつけるタイミングも慎重に考えた上で、双方が納得できる対処法をしてみましょう。
人材不足である現代だからこそ、貴重な部下の芽を潰すことがないようにまずは前向きな対策から取ってみて下さいね。
